飲むコラーゲンの効果が知りたい!シワのないハリ・うるおい肌はコラーゲンですぐに作れるの?

「肌のハリがなくなってきたから、コラーゲンたっぷりな食事でプルプルに!」「大事な日の前はコラーゲン入りのドリンクを飲んで美肌になる!」というように、肌の弾力をアップさせるにはコラーゲンを口から取り入れよう、というイメージは一般的に広まっているかと思います。

コラーゲンの入った食事イメージ

しかしなかには、「コラーゲン入りのサプリメントや食事を経口摂取(口から摂り入れる)しても、それらは肌のコラーゲンにはならないから、ハリ改善などのエイジングケア効果はない」という意見もちらほらと聞こえてきます。

そこでここでは、コラーゲンを飲んでも本当に美容効果がないのかどうか、コラーゲンの経口摂取による効果の有無についてまとめました。

コラーゲンとタンパク質は同じ!?

まずコラーゲンとはどのようなモノなのか、簡単にご説明します。

「コラーゲン」とは、タンパク質(英語で「プロテイン」)の一種。

人間の身体に存在するタンパク質は約10万種類もあり、それらは身体の約20%を占めていますが、コラーゲンはその「全タンパク質の約30%」を占めると言われています。

コラーゲンは皮膚をはじめ、髪・爪・骨・関節部分など、身体の広範囲に渡って存在する、欠かすことのできない構成要素なのです。

コラーゲン量は60歳でピーク時の半分!?

身体を構成するコラーゲンのうち、約半分は皮膚、そのなかでも「真皮層」に多くが存在しています。

真皮にあるコラーゲンは、よく「ベッドのスプリング部分」にたとえられるように、肌の弾力を司っています。また保湿・保水作用のあるヒアルロン酸を抱える働きがあるため、肌の水分量を保つ役割も兼ねています。

以上から、コラーゲンはハリとツヤ、うるおいのあるシワのない美肌にとってなくてはならない物質なのです。

しかし残念ながら、皮膚を含め体内にあるコラーゲン量は、加齢とともに生成量などが落ちるために減少してしまいます。

※近年の皮膚内のコラーゲン量に関するデータによると、60歳ではピーク時の20歳の時の「半分」の量になってしまっている、と報告されています。

そのため、減少し続けるコラーゲン量を増やすためには、コラーゲンを外から取り入れる必要があると考えられるようになったのです。

コラーゲンはアミノ酸に分解される

ではコラーゲンがたっぷりと含まれている食材(スッポン、フカヒレ、ウナギ、サケ、手羽先、軟骨、牛すじなど)やコラーゲン配合のサプリメントを多量に摂取すれば、真皮層のコラーゲン量も増えるのでしょうか。

コラーゲンサプリメント

先述したようにコラーゲンはタンパク質の一種です。そしてタンパク質は経口摂取によって体内に取り入れられると、一度アミノ酸の形に分解されてしまいます。

アミノ酸とは、タンパク質を構成する物質であり、(自然界には約500種類存在しますが)人間の体内に存在するアミノ酸は20種類あります。

これら20種類のアミノ酸が組み合わせ方を変えることで様々なタンパク質となっており、そのうちのひとつがコラーゲンなのです。

体内で一度アミノ酸にまで分解されたタンパク質は、その後再度タンパク質へと再合成されます。しかしこの再合成されたタンパク質は、すでに元のタンパク質とは異なった種類のモノとなります。

そのため、たとえコラーゲンを経口摂取したとしても、そのコラーゲンはアミノ酸にまで分解され、別のタンパク質となるために、元の形の「コラーゲン」になる確証はまったくないのです。

このことから、コラーゲンサプリメント人気とともに「コラーゲンを摂取しても、結局は分解されるから意味が無い。美容効果はない」というような、反対意見が言われるようになりました。

では本当に、コラーゲンを摂取しても何も効果はないのでしょうか。

コラーゲンペプチド摂取のシワ改善結果

コラーゲンペプチドを使っての、コラーゲンの美肌効果について調べられた研究結果を、以下に簡単にまとめました(株式会社ニッピの研究レポートより)。

※ペプチド:アミノ酸が数十万~数百万個集まって構成されているタンパク質と比べ、アミノ酸が2~50個のみ集まって構成されている形の呼称。タンパク質のままに比べて身体に吸収されやすい。

コラーゲンペプチドと、まったくコラーゲンを含まないダミーの成分を、ランダムに選んだ被験者(日本人女性35~65歳)に8週間飲んでもらいます。被験者は自分がどちらかを飲んでいるのかは把握していません。

その結果、コラーゲンペプチド摂取の被験者群のみにおいて、4週目、8週目と日を追うごとにシワの個数が減少し、「3.7歳の若返り効果に相当する」という計算結果も算出されています。

また「肌表面の色ムラと凸凹」についても、コラーゲンペプチド摂取8週にて、減少が見られたと報告されています。

その他の実験結果として、「肌への紫外線障害(光老化)の抑制作用」や「免疫作用の向上(疲れやすさの改善)」についても、コラーゲンペプチド摂取8週にて改善効果が認められています。

長期的に良質なコラーゲンを取り入れて

以上の研究結果から、コラーゲン摂取はまったくの美容効果がない、とは言えないことがお分かり頂けるかと思います。

とは言え、この実験にはコラーゲンペプチドが使用されているため、どのような食材やコラーゲンサプリメントであろうとも、同じ結果が出るとは安易には断言できません。

また、コラーゲン摂取による美肌効果に「即効性はない」と考えるほうが妥当でしょう。

肌がキレイな女性

もしもコラーゲンを食事やサプリメントなどで積極的に摂る場合は、「長期的」かつ「良質で吸収率の良い」コラーゲンを選んでください。肌質・体質をゆっくりと上向きにして、年齢に負けない健康的な身体づくりを目指してみましょう!

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